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日本経済新聞の3月1日付のWeb記事によりますと、東芝は1日、綱川智社長兼最高経営責任者(CEO)と畠沢守副社長が同日付で退任したと発表致しました。新社長には島田太郎執行役上席常務が昇格し、副社長には東芝エレベータの柳瀬悟郎社長が就くとのことです。会社全体を2つに分割する案に株主が反対するなど混乱が続いていたそうで、再編策が見直される可能性もあるとのことです
綱川氏は暫定の取締役会議長、畠沢氏は取締役にとどまるそうで。東芝は「執行役体制の見直しに伴う異動」としているとのことです。
指名委員会が綱川氏と畠沢氏の退任を決め、1日の取締役会で正式決定したそうです。島田氏が社長兼CEO、柳瀬氏は副社長最高執行責任者(COO)とする。また、佐藤裕之執行役上席常務は代表執行役専務に昇格する。島田、柳瀬両氏は取締役ではなく、東芝は取締役の候補者は6月の定時株主総会に向けて決めるとしているとのことです。
東芝は2月、半導体を扱う「デバイス」事業を分離し、発電機器などの「インフラサービス」は本体に残す会社分割案を発表し、24日に開く臨時株主総会で出席株主の過半数の賛成を求める方針だったとのことです。東芝は臨時株主総会の開催や分割計画について「現状では変更はない」としているそうです。
佐藤氏は現在、東芝の半導体事業子会社の東芝デバイス&ストレージ社長を務めており、分離・独立させるデバイス事業の社長就任を見越しての昇格としているとのことです。
東芝は発電機などを手掛ける「インフラサービス」事業を存続会社として、半導体など「デバイス」事業を分離・独立させる計画でいたとのことで、時間軸や収益構造の異なる事業を独立させ、意思決定を早める狙いであったそうです。2021~25年度に設備投資や研究開発費などで、分割2社合計で1兆4840億円を投じる計画で、インフラ会社には風力や水素といったエネルギー関連事業、水道や鉄道といった社会インフラだけでなく、量子暗号や人工知能(AI)などが残るということで、インフラ会社の投資領域は総花的になりかねないという懸念があるようです。
「集中と選択」と言うと聞こえはいいですが、実際に実施するとなると非常に難しいということが実感されます。東芝ほどの規模になりますと「やってみないと分からない」というところが多分にあるとは思いますが、東芝という(コングロマリットのイメージ感がある)ブランドを最大限に残しつつ中核事業を選別するという再生戦略がいかに難しいかを考えさせられます。
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